いま話題となっている私立高校無償化の影響について、神奈川県の私立中高一貫校に焦点を当ててまとめました。
神奈川県での私立高校無償化の概要
2025年4月から、私立高校の授業料無償化が開始されます。この制度により、年間45万7千円の支援が提供され、所得制限が撤廃されます。これにより、すべての家庭が支援を受けられるようになります。
神奈川県の私立中高一貫校への影響
神奈川県内の私立中高一貫校に通う生徒やその家庭にとって、この無償化制度は大きな影響を与えることが予想されます。以下にその具体的な影響を挙げます。
経済的負担の軽減
まず、家庭の経済的負担が大幅に軽減されます。これまで私立高校の授業料は家庭にとって大きな負担でしたが、無償化によりその負担が軽減されることで、より多くの家庭が私立中高一貫校を選択することが可能になります。
中学入試の難化
経済的なハードルが下がることで、私立中高一貫校への入学希望者が増加することが予想されます。一方で学校の定員数は急に増やすことはできませんので、中学入試倍率は高くなる可能性があります。
学費の値上げ
昨今の物価上昇や人件費上昇も理由にして、私立中高での学費の値上げの可能性があります。家庭での学費負担は無償化で軽減されるものの、それを見越して学校側が値上げすると思われます。
多様な生徒の受け入れ
無償化により、これまで経済的理由で私立中高一貫校を選択できなかった家庭の子どもたちも入学できるようになります。これにより、学校内の生徒の多様性が増し、異なる背景を持つ生徒同士の交流が活発になることが期待されます。
私立高校無償化による県立高校側の影響
無償化制度の導入に伴い、特に県立高校側には影響が出ると考えられます。
私立中高と県立高校との競争
私立高校の無償化により、県立高校の近隣に評価の高い私立中高がある場合、私立に進学を希望する生徒が増える可能性があります。そうすると県立高校側は偏差値が下がり、入学しやすくなるかもしれません。県立高校側同士でも、より高い評価を得られるようにという競争がおきる可能性があります。
偏差値が低めの生徒が県立よりも私立高校を選ぶ傾向に
あまり学力に自信のない中学生は、私立高校の受験を選ぶ可能性があります。そうすると同水準の偏差値の県立高校は定員割れの傾向となり、それが続けば統廃合となる可能性があります。
私立高校無償化による神奈川県の私立中高一貫校への影響・まとめ
私立高校無償化は、神奈川県の私立中高一貫校にとって大きな変革をもたらす制度です。経済的負担の軽減や多様な生徒の受け入れなど、さまざまなポジティブな影響が期待されます。一方で、県立高校との競争などの課題も存在します。
保護者の立場としては、私立中高への進学を考えている場合、学費負担が軽減されることはうれしいのですが、一方で入試が難化することは気がかりです。実際に無償化が進んでいく状況を見守って、最新の情報をあつめておくことが大切ですね。
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