先日最終話が放映されたTBSドラマ「御上先生」、結構話題になりましたね。
そしてこのドラマでは横浜の聖光学院がロケ地として使われたことにも驚きました。
聖光学院について最近はいろいろと注目が集まっていますので情報をまとめてみました。
聖光学院ってどんな学校なの?

(聖光学院ホームページより)
聖光学院の東大合格実績
横浜の人は結構知っていますが、全国的には開成や灘ほどは知られていませんが、とてもすごい学校なんです。
まず今年2025年の東大合格実績ではなんと全国2位の95名!
【詳報データ!東大合格トップ50】開成は不動の1位 聖光学院は2年連続2位
東京の男子御三家として昔から「麻布・開成・武蔵」と言われてきましたが、横浜在住の男子トップクラスの場合、通学アクセスを考えると武蔵はちょっと遠いんですよね。国公立大学を目指すならば、開成か大船の栄光学園か横浜山手の聖光学院、私立志向ならば慶應の普通部(横浜日吉)・中等部(三田)・湘南藤沢(湘南台)が目標になります。
聖光学院の基礎情報
聖光学院中学校・高等学校は、神奈川県横浜市中区に位置する、完全中高一貫制の私立男子校です。1958年に中学校が、1961年に高等学校が創立され、以来、多くの優秀な卒業生を輩出しています。校訓は「紳士たれ(Be Gentlemen)」であり、キリスト教の精神に基づいた教育を行っています。
所在地とアクセス
聖光学院は、最寄り駅からのアクセスも良好です。JR根岸線「山手駅」から徒歩約10分の距離にあり、通学に便利な立地となっています。また、周辺は緑豊かで静かな環境に恵まれており、学習に集中できる理想的な場所です。ただし、山手駅から学校までの上り坂はちょっときついんですよね。
生徒数
聖光学院は完全中高一貫校であり、高等学校からの生徒募集は行っていません。そのため、生徒数は中学・高校を合わせて約1,200名程度と思われます。
教育の特色
聖光学院の教育は、以下のような特色を持っています。
- キリスト教精神に基づく全人教育:建学の精神として、キリスト教の価値観を重視し、道徳的・倫理的な人間形成を目指しています。生徒たちは、愛と奉仕の精神を学び、社会に貢献できる人材として育成されます。
- 高い学力水準と進学実績:難関大学への高い進学実績を誇り、特に東京大学や京都大学、早稲田大学、慶應義塾大学などへの合格者を多数輩出しています。生徒の多様な進路希望に対応するため、特色ある進学プログラムを多数用意し、きめ細かなサポート体制を構築しています。例えば、難関大学対策講座や東京大学対策プログラムなどがあり、各大学の出題傾向に合わせた問題演習や過去問分析、答案作成の指導が行われています。
- 多彩な課外活動:運動部や文化部が多数存在し、生徒たちは学業とともに部活動にも積極的に参加しています。中学バスケットボール部は私立学校では初めて神奈川県大会で優勝し、高校野球部は全国高等学校軟式野球選手権大会神奈川県予選で準優勝するなど、運動部の活躍が目立ちます。また、文化部では吹奏楽部やコンピューター部、囲碁・将棋部などがあり、全国大会出場者を多数輩出しています。
- 特色ある行事:毎年4月下旬または5月上旬に文化祭「聖光祭」が開催され、多くの来場者で賑わいます。また、9月下旬には体育祭が行われ、中学生と高校1・2年生がクラス対抗で競い合います。これらの行事は、生徒たちの自主性や協調性を育む重要な機会となっています。
- 国際交流と姉妹校関係:東京都世田谷区のセント・メリーズ・インターナショナル・スクールや静岡県静岡市の静岡聖光学院中学校・高等学校とは姉妹校関係にあり、交流を深めています。これにより、生徒たちは国際的な視野を広げる機会を得ています。
- 校舎と設備の充実:2011年度から3年計画で全校舎を建て替え、2014年に竣工しました。新しい校舎は最新の設備を備え、生徒たちが快適に学習できる環境が整えられています。
- スーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定:2007年度から2020年度まで文部科学省からSSHの指定を受け、科学技術や理数教育の充実に取り組んでいました。これにより、理数系分野における高度な教育プログラムが提供されていました。
以上のように、聖光学院中学校・高等学校は、キリスト教精神に基づく全人教育、高い学力水準と進学実績、多彩な課外活動、特色ある行事、国際交流、充実した設備など、多方面にわたる特色を持つ学校です。これらの取り組みにより、生徒たちは学業のみならず、人間性や社会性を高め、将来の社会で活躍できる人材として育成されています。
最近の卒業生でよく知られているのは河野玄斗(こうの げんと)さんですね。1996年3月6日生まれのマルチタレントであり、医師、タレント、YouTuberとして幅広く活動されています。聖光学院高等学校を卒業後、東京大学理科三類に現役合格し、東京大学医学部を卒業されました。在学中の2018年には、司法試験にも合格され、その卓越した学力と多才ぶりが注目を集めました。どれだけ賢いんだろう、と思いますね。著書「東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法」には彼の幼児期からの学習履歴なども書かれていて参考になります。
聖光学院に来た霞ヶ関官僚教師とは?
聖光学院には私も校舎が新しくなってから1度行ったことがあります。英検準会場になっていて、子どもの受験の付き添いで校舎内に入ったことがあります。充実した学習環境だからロケ地にもなったのでしょうが、それにしてもこのクラスの私立校がドラマのロケ地として使われるのは珍しいことですね。
そして、しばらく前にこの学校には本当に官僚だった方が教師として指導にあたっていたというドラマとの共通点があるんです。(でも目的はドラマのストーリーとはもちろん違います。)
その先生は五十棲浩二さん。この聖光学院を卒業して東京大学法学部へ進み、その後は経済産業省に入省。他の省庁などでもキャリアを重ねて2014年からは母校の聖光学院中学校高等学校で校長補佐としてキャリア教育や国際化を推進するほか、特別教員免許を取得して英語や現代社会の授業も担当していました。
実は私はこの五十棲さんと話をしたこともあるのですが、文部科学省ではなく経済産業省の立場から日本の教育のイノベーションに取り組むという「日本の教育を変革する旗手」ということで注目をしていました。
五十棲さんの新たなチャレンジ
聖光学院での勤務ののち経産省に戻り、そして最近新たな五十棲さんがチャレンジされているのが校長職。
2024年9月に神山まるごと高専の校長に就任されました。
徳島県に開校したこの神山まるごと高専は、教育関係者であればだれもが着目している学校です。
御上先生と五十棲さんの共通点
ドラマと現実ではあるものの、日本の教育を何とかバージョンアップしたい想いというのは共通しているのではないでしょうか。
明治5年の学制に基づく日本の教育制度。しかし世界の急速な変化に対応するためには変化が必要なのですが、なかなか具体的に動こうとする人が教育分野では少ないのも事実です。
これからの日本の教育がどうなっていくかを注視していきたいですね。
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